予防接種

 

ワクチンは生後2ヶ月から!

生まれて2ヶ月で一回目のワクチンが始まります。

1歳までにロタ、Hib、肺炎球菌、B型肝炎、4種混合、BCG等のワクチン接種が勧められています。当院は全てに対応することが可能で、赤ちゃん用に専用の予約時間を設けてあります。(普通の外来時間での接種も可能です。)

「定期接種」は、決められた期間に決められた回数の接種が勧められています。1歳になるとそれに追加してMR、水痘、おたふくの接種があります。(当院は同時接種をおすすめしています)接種は公費で賄われますので基本的に料金はかかりません。(おたふくのみ自己負担があります)

3歳になったら日本脳炎、年長でMR(忘れずに!)9歳で日本脳炎の2期、11歳で2種混合があります。また女の子は中学1年生になったらHPVも。

スケジュールの予約、ワクチンに対する質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

予防接種のお問い合わせは、ご来院いただくか、お電話でお願いします。
052-912-6868(ネット予約はできません。)
初めての方は母子手帳のチェックをさせていただきます。

 

ワクチンデビューは、生後2か月の誕生日
 

 

予防接種(ワクチン)について

新型コロナウイルスのおかげ?でワクチンについて多くの方がいろいろ考えられたと思います。打った人、打たなかった人。それぞれの人に物語があるように、それぞれ考え方があり、それぞれ尊重すべきものと思います。以下に当院の基本的な考えを示します。

当院は基本、予防接種に力を入れております。というのも病気というのは、なってしまうと治すのがとても難しいのです。どんな病気も予防が第一です。大昔から多くの人が病気を治そうと取り組んできました。しかし行き着いた先は、皮肉にも「病気にかからないが一番」という当たり前の結論でした。高血圧や糖尿病など、症状のほぼ無い疾患を治療するのも大きな意味で予防医療です。そういう意味で、医学の進歩というのは「治療から予防へのシフト」と言い換えることができます。

現在のワクチンは主に病気の中でも感染症に対するものです。世界中にまだ多くの感染症があります。またワクチンのない感染症もたくさんあります。ワクチンがある感染症(VPDと言います)は、是非とも接種するようお勧めいたします。

特に免疫力や体力の低い乳児、幼児、高齢者は感染症により命を失ったり、後遺症を残すことがあります。(日本で2019年に1歳未満で亡くなった乳児は1000人あたり2人ですが、1955年には1000人あたり40人も亡くなっています。これは医療の進歩というよりはワクチンと、公衆衛生の向上のおかげです。ちなみに世界全体で考えると2019年は1000人あたり29人亡くなっています。)小児科医の仕事は、「病気を治すことより、ワクチンを接種すること」とまでいう先生もいます。ついでにいうと医者の仕事も「病気を治すこと」ではなく、「公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保する」(医師法)ということになっています。

ワクチンに対して否定的な見解を述べる人もいます。確かに副作用が出る場合もあります。問題があるワクチンも過去にはあったし、今後も出てくるでしょう。受ける、受けないは最終的には個々人の判断になります。副作用は極論すれば確率的な問題です。例えばみなさんが「宝くじを買った方がいいでしょうか?」と問われれば、私は「買わないほうがいいでしょう。」と答えます。(でも買って当たる人もいますよね。)人生のほとんどの事柄がそうであるように、物事には「良いことばっかり」とか「悪いことばっかり」ということはありません。良いことと悪いことが混ざっています。その良いことと悪いことを分別し、天秤にかけ、どちらが得か判断する姿勢が大切です。判断にはある程度の知識と洞察、またリスクを受け入れる心構えが必要です。医学はワクチンに限らず、「帰納的」な考え方を重視します。つまり「こういう理屈だからこのワクチンは良い」ではなくて「こういう結果だからこのワクチンは良い」ということです。帰納的に議論するためには、人を対象にした臨床試験(人体実験ですね)と疫学調査と、それなりの時間的視点が欠かせません。コロナワクチンはさておき、現時点で定期接種になっているワクチンは、それらを全てパスしていると私は考えています。わからない点や相談したいことがあれば是非お尋ねください。